お湯のみでシャンプーし、頭皮と髪を優しく守る湯シャン。湯シャンのメリットが話題になっている一方「フケが増える。しかも大量・・・」というデメリットも語られています。
湯シャンを試してみて、べとつきやかゆみを感じている方は、これからフケも出てくるかも知れません。
フケが増えて困っている方や、フケの不安で湯シャンに踏み出せない方へ、湯シャンでフケが増える理由、湯シャンで出るフケへの対処法などをご紹介します。
湯シャンでフケが大量に増える?
髪質や肌質、湯シャンの方法、ライフスタイルによって、湯シャンが原因でフケが増える方もいます。人によっては大量に増えてまう方もいるようです。
フケが出なくても、べとつきや痒みを感じる場合、皮脂分泌量の多さが原因である可能性があります。
やがて「湿性フケ」と呼ばれる塊のようなフケが出てくるかも知れません。
湯シャンと相性が良い方は、「頭皮トラブルが多い方」「乾燥肌もしくは敏感肌の方」「アトピー体質の方」です。
脂性肌の方や、スタイリング剤を使う方にとっては、湯シャンは相性が良いとは言えません。
脂性肌は皮脂の分泌量が多く、皮脂汚れをお湯だけで十分に落としきれない可能性があります。
どの肌タイプの方にも共通して言えるのは、湯シャンをやるなら正しい湯シャンの方法が重要です。
湯シャンのやり方を間違えると、落としきれなかった皮脂が湿性フケとなり、頭皮トラブルの原因にもなり得るでしょう。
湯シャンのフケは湿性フケ!乾燥より湿りが原因
フケには、湿性フケと乾性フケの2種類があり、湯シャンで出るのは大抵は湿性フケです。
湿性フケ | 過剰な皮脂による塊状のフケ |
乾性フケ | 乾燥による粉状のフケ |
シャンプーでフケが出たから湯シャンにしたのに、湯シャンでもフケが出るのはなぜ?と思う方もいるかも知れませんが、湯シャンをやることで皮脂を落としきれず塊状のフケが出ることがあります。
フケの違いを理解し、適切な対策を取りましょう。
湿性フケとは?
湿性フケとは、こちらも名前の通り「湿っている」フケです。特徴は、黄白色で水分量が多いのでべたつきやすく、頭皮や髪に固まって付着します。大きく塊状になっていることも特徴です。
湿性フケの原因は主に2つ言われています。
- シャンプーやスタイリング剤など洗い流しの不十分さ
- 皮脂の過剰な分泌による原因菌(マラセチア菌)の増殖
皮脂分泌の多い方がなりやすい傾向にあり、高温多湿になる梅雨から夏の時期は要注意です。湯シャンにより、湯シャン前より皮脂が残ってしまい、湿性フケとなることが多いです。
しかし、注意すべき点は湿性フケは「脂漏性皮膚炎」という皮脂分泌過剰が原因で起こる炎症の軽症、先行型とも言われています。
湯シャンだけが原因ではなく、脂漏性皮膚炎にかかっている可能性もあるので、病院に行くべきです。
乾性フケとは?
乾性フケとは、名前の通り「乾燥している」フケです。
特徴は、白色で水分量が少なく、パウダーのように細かく、パサパサしています。原因は主に2つです。
- 頭皮の乾燥
- 過剰な洗髪により肌タンパク質がダメージを受ける
乾燥肌の方がなりやすい傾向にあり、乾燥しやすい秋や冬の時期は要注意です。乾燥しないよう「必要な皮脂まで除去しない低刺激のシャンプーで洗髪する」「頭皮用ローションやエッセンスで保湿する」などの対策をしましょう。
湯シャンでなぜ湿性フケが大量発生するのか?
湯シャンで大量にフケが増えてしまう原因は「皮脂の分泌過剰や原因菌(マラセチア菌)の増殖」と考えられます。フケが出る要因は、「ストレスやビタミンの代謝異常」「不十分もしくは過剰な洗髪や洗顔」などがありますが、湯シャンに変えることでいきなりフケが出た場合は、皮脂の分泌過剰による原因菌の繁殖の可能性が高いです。
頭皮の皮脂は基本的に洗髪前の状態に戻ろうとするため、シャンプーから湯シャンに切り替えると、湯シャンの時よりシャンプーの時の方が皮脂の回復量が上回ります。
シャンプーをしていた時の皮脂の分泌量は暫く続きます。その為、湯シャンで残った皮脂から湿性フケが増える傾向にあります。
べとつきや痒みも湿性フケのサイン
頭皮にべとつきや痒みが出てきた場合は、生活習慣や洗髪方法が原因になっていることが多いです。脂質が高い揚げ物や肉類ばかり食べると脂肪を溜めやすくなり、頭皮の皮脂の過剰分泌も引き起こします。
運動不足による血流の悪化や、過度なストレスによるホルモンバランスの崩れも、頭皮のべとつきにつながります。
洗髪頻度が極端に少ない、もしくは十分に洗い流せていないと、頭皮に皮脂が溜まっていき、放置すると酸化による炎症でべとつきや痒みが発生します。適正量以上の洗浄力の強いシャンプーで使用した場合も、必要分の皮脂も洗い流してしまい、過剰分泌でべたつきやすく逆効果になります。
べとつきや痒みを放置すると頭皮環境が悪化し、湿性フケの原因になるので、今一度生活習慣や洗髪方法を見直すことをおすすめします。
湯シャンでフケが大量に出るのはいつまで?
湯シャンを始めてから大体1ヶ月~3カ月程度と言われています。
理由は、細胞が生まれ変わる周期であるターンオーバーが目安となります。
髪と頭皮が湯シャンの慣れるには、細胞の生まれ変わりが必要ですが、ターンオーバーは人と年代により大きな差があるので、おおよその期間しか述べることができません。
ターンオーバーの年代別目安は?
年代ごとのターンオーバーの周期の目安は下記になります。
20代 | 約28日周期 |
30代 | 約40日周期 |
40代 | 約55日周期 |
50代 | 75日周期 |
ターンオーバーは人により異なるためあくまで参考にすぎませんが、時間とともにフケは落ち着いてくるでしょう。
湯シャンでフケが心配な方の対処法は?
湯シャンはやらずシャンプーの商品や方法を見直すことをおすすめします。
湯シャンに興味はあるけど「フケが増えたらどうしよう」と躊躇してしまう方もいるのではないでしょうか。
シャンプーの時のフケが乾性フケの場合、湯シャンによりフケは減っている方は多くいます。
しかし、湿性フケが出やすい方は、湯シャンによりフケが増える可能性もありますので、湯シャンはおすすめできません。
湯シャンをせずアミノ酸系のシャンプーを使う
頭皮環境を健康な状態に整えて、フケを防ぐにはアミノ酸系のシャンプーを取り入れることをおすすめします。
しかし、アミノ酸シャンプーに変えたらフケが増えた!という方もいます。アミノ酸は他の種類のシャンプーより落としにくいので、すすぎの時間を長くする必要があります。
アミノ酸シャンプーの中でも洗浄力の強弱がある為、自分に合った成分を選びましょう。
湿性フケの方のアミノ酸シャンプー法
アミノ酸は他の洗浄成分と比較して落ちにくいので、すすぎ時間を長くする必要があります。
「ラウロイルメチルアラニン」など成分の最後に「アラニン」と表示があるものは、アミノ酸の中でも洗浄力が強い部類に入りますので、皮脂を落としてくれます。
しかし、洗浄力が強いと皮脂を多めに落とし、落とした皮脂を取り戻そうとして、皮脂を過剰に分泌することになります。
皮脂は24時間で前回のシャンプー前まで回復してしまいますので、一時的に皮脂を落としても過剰分泌は治りません。
グルタミン酸系のマイルドなアミノ酸シャンプーを使って湿性フケが出る方は、アラニン系を使うのではなく、まずは「すすぎ」をしっかりやりましょう。
湯シャンとまではいきませんが、「グルタミン系」のアミノ酸でラウロイルグルタミンTEAは、ほどよく皮脂を残すことができます。
湯シャンは1週間に1~2回に留める
長い間、毎日シャンプーしていて、急に湯シャンに切り替えても、皮脂の過剰分泌だけが残ります。
以前より頭皮環境が悪化してしまう可能性があります。フケや痒みなどの頭皮トラブルや、酸化した頭皮の悪臭に耐えるのは精神的にもきつく、日常生活に影響を及ぼす方もいるでしょう。
湯シャンの頻度は週1、2回程度に留めることが有効です。
過剰分泌によるフケや頭皮トラブルを防ぎ、清潔かつ快適に過ごせます。
湯シャンに慣れない方でも、週1、2回なら実践しやすいようです。髪を少し休める気持ちでたまに湯シャンする程度にしましょう。普段使うシャンプーはグルタミン系のアミノ酸シャンプーを使いましょう。
まとめ:お湯シャンプーはフケが出る
頭皮や髪の環境改善のために湯シャンを始める方が多いですが、誤った湯シャン方法でフケなどの頭皮トラブルに悩まされる方が少なくありません。
湯シャンはコツややり方もあるので、実践に失敗してフケが出る方も多いです。
湯シャンをやるべきな人は限られているので、自分は湯シャンをやるべきかどうかをまず確認してからチャレンジしましょう。週に1回シャンプーを減らす、シャンプーをアミノ酸系に変更するだけでも、髪と頭皮のダメージは減ります。
キレイを手に入れるためにはリスクもつきものです。知識をつけてキレイな髪を手に入れましょう。