好きな香水を髪につけたいけど、香水って髪につけて大丈夫?
香水はアルコールが配合されているので、直接スプレーすると髪や頭皮へのダメージはあります。
しかし、髪をできる限り守りながら、香水の香りを楽しむ方法が実はあります。
この記事では、香水を髪つける方法と、髪へのリスクもお伝えします。
髪の毛に香水を直接つけるのはNGの理由
髪の毛に香水を直接つけるのがNGな理由は主に下記の3つです。
- アルコールが髪の油分と水分を奪う
- アルコールと香料が頭皮に刺激を与える
- 皮脂と香料が混じって異臭になる可能性も
香水は、アルコール、香料、精製水の3種類の成分で作られます。アルコールは変性アルコールと呼ばれる工業用に醸造されたアルコールです。
香料はもともと油性の液体であり、水には溶けにくく、アルコールは溶解性があるので香料は溶け込むことができます。また、アルコールは水とは違い保存性もあります。
精製水に香料を入れても分離するため、界面活性剤が必要となり、防腐剤も必要となります。
エタノールは速乾性が高いので、お肌につけるとエタノールはすぐに揮発し、香りだけが肌に残ります。
香水には利便性が高いエタノールが使われますが、髪の毛につけると悪さをしてしまいます。
アルコールが髪の毛の水分と油分を奪う
アルコールを髪の毛につけると、アルコールは蒸発しようとする作用が働きます。
この時、髪の毛の熱を奪い、同時に水分も奪っていきます。
つまり髪の水分が失われることになります。アルコールは水分を奪うだけではなく、溶解性によって、髪の毛の油分も奪うことになります。
美しい髪には水分と油分の両方がバランスよく含まれていることが大切ですが、アルコールの性質が髪の自然な保湿バランスを見出し、乾燥によりパサついたり、ツヤも失われ、切れ毛、枝毛を引き起こしてしまいます。
アルコールと香料が頭皮に刺激を与える
頭皮は肌と比べても敏感な性質があり、アルコールによる刺激は強すぎてしまいます。頭皮は、顔や体の他の部位と比較すると毛穴の数が最も多く、血管も多いため、外部の刺激に対して反応しやすい部位です。
アルコールと香料が、頭皮に触れることで炎症やかゆみ、皮膚の乾燥などの問題を引き起こしてしまいます。特に敏感肌の方は注意しましょう。
皮脂が混じって異臭になる場合もある
頭皮は、肌の他の部位と比較して皮脂腺が多く、多量の皮脂を分泌しています。この皮脂と香水が混ざり合うことで、化学反応が起こり、違和感を感じる匂いになるかも知れません。
アルコールの性質を活かした髪への香りの付け方
香水を髪の毛に直接つけるのがNGな理由は、アルコールが主な原因になっています。しかし、アルコールはすぐに揮発するので、この性質を理解して付け方を工夫することで、髪の毛や頭皮へのダメージを最小限に抑えつつ、好きな香水の香りを髪の毛につけることができます。
しかし完全にダメージがなくなるわけではありませんので、注意は必要です。
ヘアブラシに香水を吹きかける
ヘアブラシに香水を吹きかけ、アルコールを揮発させた上で、ブラシで髪をとかしましょう。こうすることで、香りを髪全体に均一に広げることができます。
このやり方は均一に広げることができるのがメリットですが、デメリットとして香水の使用量は多くなってしまいます。
もし香りを強くしすぎないようにしたい場合は、毛先だけをヘアブラシでとかすなどして工夫しましょう。
香水をコットンやハンカチにしみ込ませて髪につける
香水をコットンやハンカチにしみ込ませ、髪に軽く押し当てるか、髪に沿って滑らせる方法もあります。
この方法も、アルコールが揮発した後の香りだけが髪に残り、直接スプレーするより、髪の毛に対するダメージを抑えることができます。
デメリットはコットンやハンカチにしみ込む分、消費量が多くなることです。
枕に香水をしみ込ませて寝る
枕に香水を軽くスプレーし、アルコールを揮発した状態で寝ると、就寝中に髪が自然と香りを吸収します。
好きな香りに包まれながら寝れることと、翌朝から香りを感じることができるメリットがある一方、朝には香りが変化して香水によっては酸化臭いも感じてしまうかも知れません。
空中に香水を吹きかけてその中をくぐる方法はダメ?
香水を空中に軽くスプレーし、その霧の中を通り抜けることで、髪に香りをまとわせることができます。しかしこの方法ではアルコールはあまり揮発しないでしょう。
香水をダイレクトに髪の毛にスプレーするよりも良いですが、髪に直接つけることには変わりませんので、なるべくやめておきましょう。
まとめ:香水を髪の毛につける時はダメージは覚悟して!
髪の毛にお気に入りの香水をかける方法を紹介しました。
アルコールの揮発性の早さを活かした付け方をすることで、髪の毛に対するダメージを抑えることができます。
しかし、ヘアブラシやハンカチ、コットンにかけても、アルコールが完全に消えるわけではないので、髪の毛に刺激がないわけではありません。
特に髪の毛のダメージが強い方は、やめておきましょう。
またできる限り、ヘアミストでお気に入りの香りを見つけ使いのが良いです。