ヘアケア

ヘアミストを体につけるのはNG?香水代わりとして香りを広げる方法

ヘアミストを体につけるのはNG?
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「気に入っている香りのヘアミストを、香水のように体につけたい」

「ヘアミストは髪だけではなく、体につけてもいい?」

好きな香りを髪だけではなく、体につけて長時間香りを感じていたい、周囲にも香りを漂わせたいと思ったことはありませんか?

香水だと少し香りがきついけど、ヘアミストのふんわり優しい香りが好き!という人も多いですよね。しかし、基本的にヘアミストを体につけることはおすすめできません。

ヘアミストは本来、髪にスプレーして使用するものであり、体につける目的で作られているのではないため、ヘアミストを体につけることで、肌トラブルを起こしてしまう可能性があるからです。

今回は、ヘアミストを体につけない方がよい理由や、香りをより広げるための方法などを解説しています。

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Yuuki

【コスメ部】の監修者・総責任者。
化粧品会社で11年勤め、化粧品開発とマーケティングを経験し、化粧品成分、薬事法、景品表示法の実務経験を積む。毛髪、皮膚の科学から、化粧品原料データ、消費者データまで化粧品分野において多岐に渡る経験と知見を持っています。

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ヘアミストを体につけるのはやめた方がいい

ヘアミストは髪に使用する目的でつくられているため、本来の用途ではない体へつけることは、特に、以下の2つの理由からおすすめできません。

  • ヘアミストはヘアケア用の成分が配合されている
  • ヘアミストの香りは飛びやすい

しかし「絶対に使用できない」というわけではありません。あくまで上記の2つの点を踏まえて、試しに使ってみるという考えはありです。

まずは試す前に、2つのことを知っておきましょう。

ヘアミストはヘアケア用の成分が配合されている

へアミストとは洗い流さないトリートメントといわれており、カラーやパーマ、ドライヤーの熱などでダメージを受けた髪の補修や、パサついた髪の保湿効果を目的とした製品です。

そのため、ヘアケア用のコンディショニング成分やシリコーンがしっかり配合されています。

髪と肌は同じ「ケラチン」というタンパク質が主成分となっていますが、肌は一定の周期で細胞が生まれ変わるターンオーバーという働きがあり、細胞が常に働いて肌をダメージから修復しようとしています。

一方、髪は放っておいても自然に回復することがないため、髪のダメージを修復したり、保護したりするシリコーンが配合されており、シリコーンの種類と配合量によってはべとつきや肌トラブルを起こす可能性もあります。

また、衣類の素材によってはヘアミストの成分と合わずに、シミになってしまう場合もあるため、衣類につけるのも避けた方がよいでしょう。

ヘアミストは香りが弱くて飛びやすい

ヘアミストは髪に吹きかけ、香りをふんわりと漂わせるので、風に乗って広範囲に広がり香りを拡散しやすいですが、持続性はあまり期待できません。

香水は、配合量により持続性や香りの強さは変わりますが、以下が他のアイテムと比較したヘアミストのおおよその香料配合量です。

  • ヘアミスト:0.6~1%
  • ボディミスト:1~3%
  • オーデコロン:3~5%

ヘアフレグランスの役割もあるヘアミストですが、香水のように香りを強調するためのものではなく、あくまでも髪のダメージをケアして乾燥から守ってくれるためのものなので、香りが長時間続くものや強く香るヘアミストはほとんどありません。 

また、ヘアミストは髪に使用することを前提として作られているため、髪からの香りは揮発性が高く、より軽やかで飛びやすいのが特徴です。

ヘアミストはふんわりと香りを周囲へ漂わせられるため、強い香りが苦手な人や仕事などで香水がつけられない人には、ヘアミストがおすすめです。

ヘアミストとボディミストの違い

ボディミスト

ヘアミストとボディミストは両方とも、香りを漂わせてくれますが、使用用途や目的が大きく異なります。

ヘアミストは傷んだ髪のダメージケアやパサついた髪を保湿するだけでなく、気になるくせ毛や寝癖直しにも活用できます。

香りは比較的軽やかで、広範囲に広がりますが、風などに当たると香りが弱くなるため持続性は期待できません。

そのため、軽快な印象でふんわりと香りを漂わせたいときにおすすめです。

一方、ボディミストは体全体に使用でき、保湿成分や美容成分が配合されているため、お風呂上がりの乾燥が気になる肌など毎日のケアに使用できます。

皮膚に直接吹きかけるため、香りは1〜2時間の持続が期待でき、香りつきの化粧水のような製品です。 

ヘアミストとボディミストは配合されている成分や目的が異なります。

そのため、それぞれの目的に合った使い方をしないと、髪が傷んでしまったり、肌が荒れてしまったりとお互いに悪影響を及ぼしてしまうので、きちんと使い分けることが必要です。

髪のダメージや乾燥を感じたときはヘアミストを、肌の乾燥や肌悩みにはボディミストでそれぞれの香りを楽しむことをおすすめします。

ヘアミストとボディミストの違いは下記の記事をご覧ください。

それでもヘアミストを香水のように使いたい場合

メガミノワッカヘアミスト

ヘアミストを体につけることへの危険性はお伝えしてきましたが、それでも香水のように使いたい場合は、べたつきがないか、またエタノールが多く配合されているかを確認することで、香水のように使用できます。

また、ヘアミストを香水として使用する場合には、いくつか注意点を守るようにしましょう。

・スプレーする箇所は香水と同じ場所にする。

 香水のように首、手首、胸元などにスプレーすると香りが伝わりやすくなります。

・塗布するときは15~20センチほど離す。

 距離が近いと過度に量をスプレーしてしまい、香りが強く感じやすくなるため、周りに不快感を与えてしまいます。

・肌ではなく服にスプレーしてもよい。

肌よりも香りが持続しやすくなります。しかし、服によっては色落ちや変色、シミになってしまう場合もあるので注意が必要です。

どうしても香水のようにヘアミストを使用したい場合は、注意点を守りながら、香りを楽しんでくださいね。

使ってみてべとつきが無いかを確認

ヘアミストを香水のように使用したい場合は、べたつきがないか確認しましょう。

ヘアミストの成分にはべたつきがある成分も含まれていますが、ヘアケアを目的としているため、なかにはべとつきが気にならないヘアミストもあります。

べたつきがないサラサラしたタイプのヘアミストなら、体や衣類につけても少量なら大丈夫でしょう。

 スプレーした首や手首などはべたつきを感じるだけではなく、成分が肌に残りやすくなるため、長時間肌へ負担をかけてしまい、肌の弱い人はとくに、かゆみやかぶれなど肌トラブルの原因になります。

また、成分がべたついていると香りが肌に固定されてしまい、空気中に広がりにくくなってしまうため、スプレーしたのに周囲に広がらず香りを感じられなくなってしまいます。

サラサラしたタイプだとこのようなことは起きないので、少量であれば香水のように体へつけても問題ないでしょう。

エタノールの配合が多いものは香水タイプに近い

エタノールとはアルコールの一種で、香りを発揮させるために配合されており、香水のように長時間香りを持続させてくれる役割もあるため、フレグランス効果を高く感じられます。

そのため、成分表にエタノールが最初のほうに記載されている場合は、配合されている量が多いということになり、香水のように高い持続性が期待できるヘアミストと考えて良いでしょう。

エタノールは塗布した瞬間に蒸発して、香り成分を周囲へ拡散させるため、香りが素早く放たれます。

また、香り成分は空気中の酸素などにより変質しやすく、違う性質に変化してしまいますが、エタノールが配合されていることで変質しにくくなり、香りを安定させる効果も期待できるため、香水のように長時間しっかりと香りを持続できますよ。

エタノールは、毛穴や肌を引き締めてくれる収れん作用や、化粧水を浸透させるための浸透力などのメリットがあり、化粧品にも配合されていることが多いですが、敏感肌の人や乾燥肌の人にとっては悪影響の場合もあるので、香水のように使う際は必ず肌に合うか確認してから使用してくださいね。

ヘアミストの香りがより広がるつけ方2つのコツ

つるん、すとん、いいい香りが得られる

ヘアミストをあくまで髪で使い、香水のように広がる方法を解説します。

ヘアミストの香りをなるべく広げたい場合は、工夫が必要です。

髪の内側や毛先に多めにスプレーすることで、近くにいる人だけではなく、広範囲にまで香りを漂わせられます。

また、つける頻度を増やすのも香りを広げるには効果的です。

香りをもっと広げたい、漂わせたい場合はこまめにスプレーするのが良いでしょう。

髪の内側につけると接近戦でも香る

ヘアミストの香りを広げたい場合は、内側にスプレーするのがおすすめです。

くせ毛や寝癖を治したい場合、多くの人は表面に塗布して治すことが多いですが、香りを持続させたい場合は内側へ塗布することで、周囲の人にしっかりと香りを伝えられます。

表面だけだと、どうしても風の影響などですぐに香りが飛んで弱くなってしまいますが、内側にも塗布することで持続性も高まりますよ。

髪の毛は体温に近い温度をもっており、香りの成分が髪に吸収されると体温によって香りが揮発しやすくなります。

そのため、髪から温かい香りが放たれて空気中に広がりやすくなり、近くにいる人にも香りが伝わります。

とくに内側の髪は密着しており、香りが分散されることなくとどまりやすいため、表面に比べると持続性に期待でき、少しでも香りを強く周囲の人にも伝えたい場合は内側へ塗布するのがおすすめです。 

効果的に香りを漂わせるためには、髪をしっかりと持ち上げて内側にスプレーし、軽く揉み込むようにすると良いでしょう。

内側につけたいからといって、頭皮につけるのは逆効果です。

頭皮にヘアミストをつけてしまうと、皮脂と混ざってべたついてしまうため、頭皮は避けて髪だけにつけるようにしましょう。

また、香りだけではなく、内側のダメージまでも補修できるので、ただスプレーするだけではなく、揉み込むことでより効果を実感できますよ。

表面だけではなく、内側にもしっかりスプレーして、近くにいる人にも良い香りを漂わせてくださいね。

毛先に多めにつければ香りが広がる

ヘアミストは毛先に多くスプレーすることで、広範囲に香りが広がります。

とくに中間部分から毛先にかけてスプレーすることで、髪が揺れたときにふんわり香りやすく、風に乗って広範囲に漂わせられます。

 長さにもよりますが、髪の表面よりも毛先のほうが揺れやすく、1番外側に向いているため、香り成分が多く露出して、周囲にも伝わりやすくなるでしょう。

また、毛先はとくに傷みやすくダメージを受けているので、毛先に多めにスプレーすることで、香りが広がるだけではなく、効果的にケアすることができますよ。

内側につける場合と同じように、毛先にスプレーしたあとは軽く揉み込むようにしましょう。

毛先がサラサラになるのと同時に、毛先に動きが出るため自然な仕上がりになりますよ。

なお、毛先の香りを強くしたいからといって過度につけすぎるのは避けましょう。

つけすぎてしまうと、べたつきや重さが出て、スタイリングが崩れやすくなります。

適切な量をしっかりスプレーすることで、ヘアケアをしながらも香りもしっかりと広がりますよ。

まとめ

ヘアミストを体につけることは基本的には、おすすめできません。

ヘアミストにはヘアケア用の成分が配合されているため、肌への刺激が強くかぶれやかゆみなどを引き起こしてしまう危険性があるからです。

髪よりも肌の方が弱いため、本来の用途とは違う使い方をするのはやめたほうがよいでしょう。

どうしてもヘアミストを香水のように使用したい場合は、肌につけても異常はないか、また、服につけてもシミにならないかを確認しましょう。

体につけなくても、内側につけたり、毛先には多めにつけたりと工夫することで、周囲にも香りを広げ、スプレーする頻度を増やす事で持続感も増します。

そのため、ヘアミストは体につけるので