「ヘアカラー直後のシャンプーは色落ちが早まる」と聞いた事があると思いますが、これは本当です。
ヘアカラーで気分が上がったし、できるだけ長持ちさせたいけど、シャンプーもしたいですよね…
夏場は特に臭いやベタつきなど衛生面も気になるところです。
この記事では、ヘアカラー後のシャンプーを24時間避けるべき理由と、どうしてもシャンプーをしたい方へ向けてカラーが落ちにくいシャンプーの方法をお伝えします。
最後まで読むことで、カラーの色持ちや髪へのダメージ、ヘアカラー後のシャンプーについてのお悩みが解決します。お気に入りの髪色をキープするために、ぜひご覧ください。
Yuuki
【コスメ部】の監修者・総責任者。
化粧品会社で11年勤め、化粧品開発とマーケティングを経験し、化粧品成分、薬事法、景品表示法の実務経験を積む。毛髪、皮膚の科学から、化粧品原料データ、消費者データまで化粧品分野において多岐に渡る経験と知見を持っています。
ヘアカラー後48時間はシャンプーに注意
きれいに染まったヘアカラーをキープするには、ヘアカラー後のシャンプーに気をつける必要があります。カラー色素が定着するまでの48時間以内にシャンプーをすると、カラーの色落ちを加速させるためです。
48時間とはつまり2日間…
ベタつきや匂いが気になり、汗をかく時期は2日はきついですよね。
48時間以内にシャンプーするなら、シャンプーの方法を変えましょう。
本章では、48時間以内のシャンプーをおすすめしない理由と、シャンプーをしたい場合の対処法について解説します。
パーマをかけた日のシャンプーについては下記記事でも紹介していますので、併せてお読みください。
ヘアカラー後シャンプーは最低24時間は控える
色持ちを良くするには、ヘアカラー後のシャンプーを24時間控えることがおすすめです。
24時間はシャンプーを控え、加えて48時間はシャンプーの方法に気を配ることが大切です。
一般的に、カラー剤の色素が髪の 内部に定着するまでには、48時間かかると言われています。定着しない間にシャンプーをすることで、洗浄成分が原因で色素が流れ出てしまい、色落ちの原因になります。
理想は48時間以内シャンプーを控える方がいいですが、2日間は現実的ではありませんよね。
そのため、24時間はシャンプーは控えましょう。
ヘアカラー後から24時間空けるだけでも、シャンプーによる色落ちを抑えられます。
お気に入りの色味をキープするには、ヘアカラー後24時間はできるだけシャンプーを控えましょう。
ヘアカラー当日にシャンプーNGな理由
「ヘアカラーした日のシャンプーは良くない」となんとなく知ってる方も多いですが、以下のようにシャンプーを控えるべき理由があります。
- カラー定着には時間がかかる
- 髪が濡れるとキューティクルが開き退色しやすくなる
- 摩擦でカラーが落ちやすくなる
それぞれ詳しく解説します。
カラー定着には時間がかかる
ヘアカラーをしてから、色素が定着して安定するまでに時間がかかり、およそ48時間かかると言われています。その間の髪はとてもデリケートな状態です。
カラー当日にシャンプーをすることは、ヘアカラーの退色が起こるだけでになく、髪の毛へのダメージに繋がるため、最低でも24時間は空け、48時間以内はシャンプーの方法に気をつける必要があります。
通常、髪のphは弱酸性の状態ですが、カラーが定着するまではアルカリ性に傾いています。アルカリ性に傾いている時の髪はキューティクルが開いており、通常時よりも負担がかかりやすいです。
ヘアカラー後のダメージを最小限にするためにも、カラーが定着するまでの48時間は髪の扱いに注意しましょう。
髪が濡れるとキューティクルが開き退色しやすくなる
髪が濡れることでキューティクルが開き、開いた隙間から色素が流れ出てしまいます。
色素が流れ出ると、きれいに染まった色味が色落ちする原因になります。
髪の毛の表面には、キューティクルが何枚も重なっており、うろこのような構造です。毛髪内部にある物質の流出を防いだり、外部からの刺激を守ったりする役割をもっていますが、髪が濡れると開く性質です。
キューティクルが開くことで髪内部の色素が流れ出てしまうため、髪が濡れている状態が最も色落ちの原因となります。
お気に入りの色味を長続きさせたい場合は、カラー当日はシャンプーをしないだけでなく、髪を濡らさないことが大切です。
摩擦でカラーが落ちやすくなる
シャンプーをした際のゴシゴシとこする摩擦は、色落ちやダメージの原因になります。摩擦は、キューティクルを乱すことになるためです。髪は濡れるとキューティクルが開きますが、摩擦をかけることで開いたキューティクルが乱れ、キューティクルが閉じにくくなります。
カラー後の髪は薬剤によりキューティクルが開いた状態になっています。そこに更に髪を濡らして摩擦をかけてしまうと、よりダメージを強く受けることになります。少しの摩擦でも刺激になってしまいます。
摩擦は、ヘアカラー直後だけではなく、髪にとってもあまり良くないため普段から意識しましょう。
ヘアカラー後24時間以内のシャンプー方法
ヘアカラー後24時間以内のシャンプー方法は、摩擦を減らし界面活性剤の刺激を和らげることがポイントです。それを踏まえると
主に以下の4つがあります。
- シャンプーの方法を変える
- ドライシャンプーを使う
- 湯シャンをする
- アミノ酸シャンプーを使う
キューティクルの乱れがカラーを退色させてしまいますが、摩擦と界面活性剤による刺激を減らすことで、キューティクルの乱れを最小限に抑えることができます。
但しここで紹介する方法を、48時間は継続することが理想です。
シャンプーの方法を変える
24時間以内にシャンプーする場合、摩擦と界面活性剤の刺激をいかに減らすかという事に着目します。
- 摩擦をかけずに頭皮中心に優しく洗う
- シャンプー剤の量を減らし短時間で洗い終える
髪が濡れるとキューティクルが開き、髪同士がこすれる事で、キューティクルをかき乱すようになり、キューティクルがより開き、戻りにくくなります。
カラーを入れるときも、カラー剤により無理やりキューティクルをこじ開けて色を入れていきますので、ヘアカラー後はキューティクルが傷んだ状態になります。
そこに追い打ちをかけて摩擦を加えてしまうと、色落ちが加速します。
まずは、シャンプーを手でしっかり泡立てて、頭皮を中心に洗い、毛先はたっぷりの泡で包み込むように洗いましょう。
摩擦をおこさないために、ゴシゴシと強くこすらないことが大切です。
普段2~3分かけてシャンプーしているのであれば、表面的な汚れを落とすという感じで、30秒程度で終わらせましょう。
ドライシャンプーを使う
水を使わないドライシャンプーを使うこともおすすめです。シャンプーの洗浄成分以外にも、髪が濡れることが色落ちを早める原因になります。
ドライシャンプーとはお湯や水を使わない、洗い流さないシャンプーのことです。
シートやパウダー、スプレータイプなどのさまざまな形状で、水やお湯を使えない場合に、頭皮を清潔に保つ目的で販売されています。
ヘアカラー後に匂いやベタつきが気になる場合は、ドライシャンプーを使用しましょう。
湯シャンをする(お湯だけで洗う)
ヘアカラー後に匂いが気になる場合は、シャンプーを使わずにお湯で流すことも方法のひとつです。お湯で流すだけでも、軽い汚れや皮脂は落ちてくれます。
お湯だけで洗う場合は、まずはブラッシングで髪の毛の汚れ、頭皮の汚れを落とし、サッとシャワーしましょう。
お湯の温度が高すぎると髪に負担がかかるため、38度前後のぬるめに設定するのがおすすめです。
頭皮の汚れが気になる方は、頭皮をマッサージしながら、髪の毛には摩擦がかからないように配慮しながら洗っていきましょう。
また、湯シャンをしたあとは濡れた状態を放置せず、なるべく早く乾かすこともカラーをキープするポイントです。
下記の記事は、ヘアカラー後はお湯だけで洗うことについて、詳しく掲載した記事ですので、併せてお読みくださいませ。
アミノ酸・弱酸性シャンプーを使う
ヘアカラー後にシャンプーをする場合は、洗浄力がやさしいアミノ酸や弱酸性シャンプーを使いましょう。色落ちの主な原因はシャンプーに使用されている強い洗浄成分です。
シャンプーには、以下のような洗浄成分が配合されています。
高級アルコール系 | 洗浄力が高く、泡立ちが良い |
石けん系 | 洗浄力が高い、環境に優しい |
アミノ酸・弱酸性 | 洗浄力が穏やか、低刺激 |
強い洗浄成分で洗うことにより色素を流出させてしまいます。ドラッグストアで販売されているシャンプーは、主に高級アルコール系が使用されているため注意しましょう。
裏面の成分表を確認し、ヘアカラー後は負担の少ないアミノ酸や弱酸性を選ぶことが大切です。
ヘアカラー後24時間以内にやってはいけないこと
シャンプー以外にも、ヘアカラー後24時間以内(理想は48時以内)は熱や摩擦に気をつけることで、綺麗になった髪色の長持ちに繋がります。
ヘアカラー後24時間は、以下のことを控えましょう。
- ヘアアイロンをかける
- 強い紫外線にあたること
- 過度なブラッシングや手ぐし
順番に解説します。
ヘアアイロンをかける
ヘアカラー後24時間以内に、ヘアアイロンを使うスタイリングは避けましょう。もともと髪は熱に弱いため、カラー直後であればとくに色落ちを加速させます。
明るめのアッシュカラーの場合は注意が必要で、「熱を加えた部分だけくっきり色落ちした」なんてこともあります。
万が一、カラー後にアイロンを使うときは、以下のことに注意しましょう。
- 髪がしっかり乾いている状態で使う
- 温度は140度前後の低温に設定する
- すばやくスタイリングする
長時間にわたり、髪に熱を加えないことが大切です。
強い紫外線にあたること
夏の場合は、強い紫外線に注意しましょう。
強い紫外線も、カラーが変色する原因になります。
髪の毛はタンパク質でできており、強い紫外線や熱によってタンパク質が壊されダメージを受けます。
紫外線は、肌へはもちろんですが髪にとっても大敵です。
日差しが気になる日にカラーをした場合は、日傘や帽子を活用して、肌も髪も紫外線から守りましょう。
過度なブラッシングや手ぐし
ヘアカラー後24時間は、過度なブラッシングや手ぐしも控えることがおすすめです。
カラー後のデリケートな髪にとっては、すこしの摩擦でも刺激になります。
ブラッシングや手ぐしは、キューティクルを乱すことに繋がりますので、ダメージを最小限にするためにも、髪をできるだけ優しく扱うことが大切です。
まとめ:髪の毛染めた後はシャンプーは避ける
きれいに染まった髪色をキープしたい場合、ヘアカラーをした日のシャンプーは、最低24時間控えることがおすすめです。色持ちが良くなるのはもちろんですが、髪がデリケートな状態でのシャンプーはダメージにつながります。
ヘアカラー後、24時間以内にシャンプーをする場合は、アミノ酸や弱酸性の洗浄力が低いシャンプーを使いましょう。しっかり泡立てて揉みこむように優しく洗い、頭皮中心に洗い、短時間できるだけ摩擦を加えないことが大切です。
また、ヘアカラー後48時間は、髪に配慮することが大切です。
今回紹介したことを気をつけるだけで、カラーの持続性がぐっと変わります。
へアカラー直後だけでなく日々意識してケアを行うことで、髪質の改善にもつながる内容でもあります。
日々のケアを丁寧に行いダメージを抑えれば、次回のカラーの仕上がりも変わってきますよ。
お気に入りの髪色を長持ちさせて、ヘアカラーを楽しみましょう。